私は半年前、最愛の父を急に亡くしました。病院からの電話を受けてから、最後のお別れを済ませるまでの1週間は、まさに怒涛の葬儀手続きに追われる日々でした。父が亡くなった瞬間、悲しみに暮れる暇もなく看護師さんから「葬儀社は決まっていますか」と聞かれ、頭が真っ白になったことを覚えています。慌ててスマートフォンの検索履歴を辿り、近所の葬儀社に電話をかけましたが、あの時の手の震えは今でも忘れられません。遺体を自宅へ運ぶための手続き、親戚への連絡、お坊さんへの依頼など、決めるべきことが山積しており、寝る間も惜しんで書類を書き続けました。最も苦労したのは、父が遺した遺品の中にあった大量の書類の整理です。どの銀行に口座があり、どの生命保険に加入しているのか、父は生前何も話していなかったため、通帳や郵便物を1つずつ確認してリスト化する作業に膨大な時間を費やしました。市役所での手続きも一苦労で、死亡届の提出から火葬許可証の取得、国民健康保険の脱退、さらにはシルバーパスの返却まで、窓口を何度も往復しました。特に年金の手続きは期限が厳しく、必要書類を揃えるために戸籍謄本を取り寄せるなど、複雑な作業が続きました。また、父が使っていたスマートフォンの解約や、毎月引き落とされていたサブスクリプションサービスの特定も難航しました。パスワードが分からないため、各社のカスタマーセンターに電話をかけ、事情を説明して解約を願い出る日々は精神的にかなり堪えました。もし父が生前にエンディングノートを書いていてくれたら、これほど迷うことはなかっただろうと、手続きを進めながら何度も思いました。葬儀手続きは、単なる事務作業ではありません。故人がこの世で生きてきた証を1つずつ消していくような、寂しくも大切な作業です。すべての手続きが終わった時、私はようやく父がもういないという現実を受け入れることができました。これから同じ経験をする方には、ぜひ早めに専門家に相談することや、家族で情報を共有しておくことの大切さを伝えたいです。