父が亡くなった際、学生時代の友人たちが「友人一同」として立派な供花を届けてくれました。1人ひとりはそれほど大きな負担ではなくても、集まるとこれほど豪華な花になるのかと、その友情の厚さに胸が熱くなりました。しかし、葬儀が終わった後、この一同名義の供花に対してどのようにお返しをすればよいのか、私は非常に悩みました。個別に高額な品物を贈るのはかえって気を遣わせるでしょうし、かといって何もしないのは私の気が済みません。そこで、私は以下の方法でお返しをすることにしました。まず、友人たちの代表を務めてくれた人に電話をし、全員に感謝の意を伝えてもらうようお願いしました。その上で、友人たちが集まった際に分けられるような、個包装のお菓子の詰め合わせを贈ることにしたのです。選んだのは、父の出身地である有名な和菓子店の銘菓です。15人ほどの集まりを想定し、30個入りのセットを用意しました。お菓子の箱には、句読点を使わない正式な挨拶状を添え、「父のために美しい花をありがとうございました。友人たちの存在が、私たち家族にとって大きな励みとなりました」という感謝のメッセージを込めました。この方法の良いところは、受け取った側が「自分の分」を明確に意識せずに済み、皆で思い出話をしながら気軽に食べられる点です。もし、友人たちがそれほど頻繁に集まらない場合は、代表者にまとめて品物を送るのではなく、可能であれば1人ひとりの自宅へ500円から1000円程度のタオルや焼き菓子を配送するのも1つの手です。最近では、住所を知らなくてもSNS等でギフトを贈れるソーシャルギフトのサービスもありますが、葬儀のお返しとしてはやはり郵送や手渡しが望ましいでしょう。大切なのは、金額の多寡ではなく、わざわざ花を贈ってくれた友人たちの「手間」と「心」をどれだけ大切に受け止めたかを示すことです。友人一同という形での厚意は、故人が築き上げた人間関係の結晶です。それに対して丁寧に向き合うことで、故人の友人たちとの繋がりを次世代である私が引き継いでいく、そんな気持ちを込めてお返しをしました。結果として、友人たちからは「お返しなんて気にしなくてよかったのに」と言われながらも、父の思い出話で再び盛り上がることができ、素晴らしい供養になったと感じています。