葬儀の連絡は非常にデリケートな場面であり、使用する言葉遣い一つで相手に与える印象が大きく変わります。特に上司や会社関係者に連絡する際は、謙譲語と丁寧語を正しく使い分ける必要があります。まず、不幸を伝える際は「不幸がありまして」という表現でも間違いではありませんが、より丁寧には「身内に逝去(せいきょ)がございまして」や「身内に不幸がございましたため、お休みをいただきたくご連絡いたしました」と言います。よく使われる「亡くなる」という言葉も、目上の人に伝える際は「急逝いたしました」といった表現に言い換えるのが適切です。また、休暇を願い出る際は「休ませてください」と一方的に伝えるのではなく「不本意ながら急ぎお休みを頂戴したく存じます」や「ご迷惑をおかけして大変心苦しいのですが、忌引き休暇をいただきたくお願い申し上げます」と、申し訳なさを滲ませた表現にするのがマナーです。葬儀の日程を伝える際も「場所は〇〇です」ではなく「葬儀は〇〇にて執り行います」と言います。さらに、香典を辞退する場合は「いりません」ではなく「お心遣いは誠にありがたく存じますが、故人の遺志により、ご厚志は謹んで辞退させていただきます」と、相手の善意を立てつつ断るのが美しい日本語です。電話を切る際も「失礼します」の前に「突然のご報告でご多忙の折、お騒がせいたしました」と一言添えるだけで、プロフェッショナルな印象を残すことができます。また、休暇中であっても、非常に重要な案件についてのみ「メールであれば1日1回チェックする」といった妥協案を提示しておくのも、責任感を示す一つの方法です。もちろん、葬儀に専念することを会社が望んでいるのであれば、完全に連絡を断っても構いません。復帰直前の夕方には、上司に「明日から予定通り出社いたします。よろしくお願いいたします」と短いメールを入れておくと、上司も翌日のスケジュールを立てやすくなります。悲しみの渦中にある時に完璧な敬語を使うのは難しいかもしれませんが、あらかじめ決まり文句を知っておくことで、言葉に詰まるのを防ぐことができます。礼儀正しい言葉遣いは、あなた自身の品位を守るだけでなく、周囲があなたに接する際の指針にもなります。丁寧な言葉は、厳しい状況にある自分を支える盾にもなってくれるはずです。
会社への葬儀連絡における正しい敬語と言葉遣い