大切な家族が亡くなった際、遺族が最初に行うべき重要な務めの一つが、関係者へ訃報と葬儀の日程を知らせる「案内状」の作成と送付です。この案内状は、故人との最後のお別れの場を設けたことを正式に伝えるための、非常に大切な文書です。その基本を正しく理解しておくことは、滞りなく葬儀を執り行うための第一歩となります。まず、葬儀の案内状を送る目的は、①訃報(誰が、いつ亡くなったか)を伝えること、そして②葬儀(通夜・告別式)の日時と場所を正確に知らせること、の二点です。送る相手は、親族、故人が生前親しくしていた友人・知人、会社関係者、地域の方々など、故人との関係性に応じて多岐にわたります。誰にまで知らせるべきか迷った際は、故人のエンディングノートや年賀状、携帯電話の連絡先などを参考に、家族で相談してリストアップしましょう。送付のタイミングは、葬儀の日程が確定し次第、できるだけ速やかに行うのが鉄則です。遠方の方や仕事の都合をつけなければならない方もいるため、相手が準備をする時間を確保できるよう配慮します。かつて、葬儀の案内状は往復はがきで送るのが正式なマナーとされていましたが、現代ではその伝達方法は多様化しています。親族や特に親しい間柄の人には、まずは電話で一報を入れるのが最も確実で丁寧な方法です。その後、詳細を改めてFAXやメールで送ることもあります。会社関係者へは、代表の窓口となる方へ連絡し、そこから周知してもらうのが一般的です。友人関係などでは、メールやSNSのグループ機能を活用して一斉に連絡することもあります。どの方法を選ぶにしても、相手との関係性を考慮し、失礼のない方法を選ぶことが重要です。案内状には、時候の挨拶は不要、句読点(、。)は使わないといった、弔事文書特有のルールがあります。これらの基本を押さえ、故人を偲ぶ気持ちを込めて、丁寧に準備を進めましょう。
葬儀の案内状、基本の「き」